CRAFTについて

家族

CRAFTとは

 CRAFTは「Community Reinforcement And Family Training」(コミュニティ強化法と家族トレーニング)の略称です。飲酒問題や薬物問題に悩む家族のためにアメリカで開発されたプログラムです。大きなポイントはコミュニケーションを変えることですが、それだけではなく、CRAFTでは家族自身が今より楽になれることも目指していきます。

 飲酒問題のある人と関わっていると、どうしても相手を責めたくなります。わかってほしいと思えば思うほど、「でも」「もっと」「ちゃんと」「しっかり」「なんで」「だから」「いつも」と言いたくなるからです。けれどもこうしたアプローチでは、なかなか問題は解決せず逆に相手との対立が深まるばかりです。

暴言・暴力が起きるリスクを避ける

まず大前提なのが、飲酒問題に関し、相手の暴言・暴力が起きるリスクを避けることです。多くの家族は、本人がどんな状態になると暴言・暴力が始まるか体験的に知っています。「目がすわる」「お酒の飲むなと言ったとき」など、何かしらサインがあることが多いのです。それを上手に避け、シラフのときにコミュニケーションを取って、できる限り安全な形で治療を勧めるチャンスを見つけていきます。

望まし行動を増やすアプローチ

多くの家族にとって、相手の望ましい行動は「飲まないでいること」ではないでしょうか。飲ませまいとお酒を隠したり捨てたりする代わりに、シラフの状態を強化するのがこの方法です。たとえば「これは続けてほしい」と思うような行動に注目し、それを評価したり、相手がシラフでいることの喜びを伝える、早く帰ってきたら笑顔で迎える、など。

人は自分のしたことで何かいいこと(嬉しいこと)があると、それを繰り返すもの。飲まないでいてもいいことがあると少しでも感じてもらうことが大切です。相手の悪い面に注目するのではなく、いい面に注目することは、「飲んでいないあなたが好き」というメッセージにもなります。

家族自身が自分をケアすること

「自分の好きなことをしているどころじゃない」「あの人(子)がお酒をやめない限り、そんな余裕はない。そんなことあり得ない」と思うかもしれません。実際、金銭的にも時間的にも余裕がなくて、そのことを考えただけで腹が立ったり、心配で楽しむ気になんかならないと思うのが、多くの家族の置かれた状況です。

だからこそ、家族は少しでも楽になる必要があります。CRAFTには、たとえ本人が飲酒していても家族自身が今より楽になって、生活を豊かにしていくためのプログラムが含まれています。その一つが、自分自身を誉めること。こんなにがんばっている自分をぜひ「よくがんばっている」と評価してください。

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